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こんばんは!
日本は、今日から新年度がスタートしましたね。
4月から新しい環境に身を置く人も、そうでない人も、新年度を迎えるにあたり気持ちも新たにリフレッシュして挑みたいですよね!
実は、お隣韓国では、3月から学校の新年度が始まります。
今回は韓国の教育事情について書きたいと思います。
教育の歴史
韓国では、日本の植民地支配(1910~1945年)後から、いち早く義務教育が実施され、新しい国づくりの土台として教育制度の整備に力がそそがれて行きました。
その後、1950年代後半には初等教育の就学率が90%を超えて行きました。
現在の韓国では、大学進学率(短大・専門学校含む)が、90%を超えていて経済協力開発機構加盟国の中でもトップクラスです。
しかし、激化する受験戦争や私教育の拡大、小中学生の英語圏への早期留学など、教育熱が巻き起こすさまざまな問題もあります。
そうなのです。
韓国は極端な学歴社会なのです。
それは、中国から「科挙」と呼ばれる試験が導入され、李氏朝鮮の時代(1392年~1910年)に本格的な発展を迎えます。
この制度で点数が高ければ高いほど、身分に関係なく官吏(現在の官僚)になれたのです。
必死に勉強すれば、一生安泰でありました。
現代でもソウル市などの公務員試験を科挙に例えることも少なくなく、韓国の受験文化のルーツとなっていることは確かです。
社会的に高い地位を得るために、その伝統が今日にまで関係しているのです。

子どもの教育
韓国の家庭では、0歳児の頃から教育を始める家庭もありまが、多くの子供が満2歳になる頃から、ハングル、算数、英語などを学び始めるそうです。
満5歳になる頃には、ほとんどの子供がピアノ、美術、テコンドーなどの習い事や「ハグォン」と呼ばれる塾に通って学ぶそうです。
保育園や幼稚園でも多くの勉強をするので、小学校に入学するまでに基本的なことは身につけていることが前提なのです。
そのため、勉強をしていなければ小学校の授業が始まってから苦しい思いをすることになるそうです。
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また、こうした学齢期になると「学習紙(ハッスッチ)」と言われる学習を始めることが多いそうです。
これは、日本でいう「進研ゼミ」や「Z会」のような通信教育教材です。
塾に比べると経済的負担が少ないことから人気が高く、多くの子供が何かしらの学習紙を受講しているそうです。

熱心な教育の問題
このように韓国の子供たちは、幼少期の頃から自由時間を犠牲にし、その後は深夜まで塾に通うほど過酷な環境で受験戦争と戦う準備をしています。
当然、不健康な生活を送るため、受験生の負担軽減が課題となっている現状もあります。
特に、子供の気持ち考えずに無理やり勉強を押しつけたために、精神面に悪影響がでることが問題となっています。
OECD加盟国など30か国を対象に行われた近年の調査では、韓国は子供の幸福度が最下位という結果も出ており、熱心すぎる教育が子供に深刻なストレスを与えている状況となっています。
また、OECD加盟国の中で、韓国の保護者は子供にトップとも言われる多大な私教育費(塾など)をかけています。
しかし、中には「教育費を賄えない家庭」や「子供を持つことが出来ない夫婦」が増えているのが現状です。
それが、韓国の出生率を世界最低水準に落ち込ませている要因の一つでもあります。

子供の将来のためにいろいろなことを頑張らせたい、と思うことはどの国でも同じであると思います。
でも、心身の健康が第一ですよね。
ときには、勉強から離れることも大切なことだと思います。
お隣の国、韓国の教育からも良い点も悪い点も学びつつ、お互いに教育文化が発展して行けば良いと思います。
つづく
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